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7月22日、米ニューヨーク州で開催されたハッカーのイベントで、スピーカーとして登壇する
直前の講演者が米連邦捜査局(FBI)に逮捕された。
犯罪小説の登場人物のモデルにもなったという有名な私立探偵で、会場は一時騒然となった。
だがこの逮捕の容疑は、悪意あるコンピュータハッキング(クラッキング)ではない。
この事件を報道した米Washington Postの記者が同紙ブログで報じ、ブログ界を中心に話題に
なっている。
事件が起こったのはニューヨーク市内のホテル。当地で開催されていたハッカーカンファレンス
は2日目。
FBIは、パネルディスカッションのリードスピーカーとして参加していたSteven Rombom氏を会場
で逮捕、手錠をかけて連行した。
Rombom氏は探偵歴25年の47歳。探偵事務所Palloriumを経営しており、PalloriumのWeb
サイト上でオンライン調査サービス「PallTech」も提供している。
得意とする分野は、人捜し、詐欺調査、ナチスの戦犯捜査などだ。米国、カナダなど5カ国に
事務所を持ち、これまでに5000件以上の調査を成功させたという。
Rombom氏は多くの講演をこなしているが、彼を有名にしているのは米国の歌手・小説家・
政治家のKinky Friedman氏の小説だ。
Rombom氏はFriedman氏の技術アドバイザーを務めており、同氏の探偵小説で「Rambam」
という名前で登場している。
オンラインの探偵というと、クラッキングで逮捕されたのかと思いがちだがそうではない。
Washington Postによると、Rombom氏はクライアントの依頼を受けて2003年に明るみに出た
マネーロンダリング事件の調査を行っており、この過程でFBIを名乗って捜査したため。
それらしく見えるよう偽造したラミネートカードの身分証明書を提示し、政府に情報を提供した
人の周辺を探っていたとされている。
FBI職員ではない者がFBIを名乗って捜査するのはもちろん違法だ。
逮捕の前日に提出された書類によると、Rombom氏の逮捕容疑は、事件関係者への干渉と
公務執行妨害の2つだという。
オンラインプライバシーといえば、顧客データの漏えいだけでなく、企業によるデータ取引も
指摘され、懸念を呼んでいる分野。
政府と企業の間の個人情報取り引きというと、まさに今、物議を醸している話である。
ただ、当局がRombom氏の逮捕に際してなんらかの意図を持っていたのかは、想像の域を
出ない。
Rombomは今年、PallTechの紹介を交えながら、機密情報データベースの存在など
コンピュータを利用した調査の実態を語る予定だった。
また、会場から調査テーマを募ってその場でオンライン探偵を行うというデモも用意していた
ようだ。
Washington Post紙によると、Rombomと共にパネリストとして参加する予定だった男性は、
あまりにも唐突だったため、
Rombom氏の逮捕をちょっとしたヤラセと勘違いしたという。
ブロガーの中には、なぜFBIはわざわざ公衆の面前でRombomを逮捕したのか、とFBIの
行動を疑問視する人もいるようだ。
2006/07/31
Infostand 海外ITトピックスより引用
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